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Medical Treatment Contents下肢静脈瘤(一次性静脈瘤)の
治療について

当クリニックでは、患者様の身体への負担が少ない、そして効果的な治療に取り組んでいます。
治療機器は最新型を導入し、大学病院・関連病院との連携も常時保たれており、
安心して治療をお受けしていただく環境を整えています。

「一次性静脈瘤」の治療の選択肢

「一次性静脈瘤」のうち、「伏在静脈」の「静脈弁」が壊れることによって生じる逆流が原因で起こっている場合、その治療は、原因となる伏在静脈の逆流を止める、ことになります。しかし、逆流を止める、と言っても、「伏在静脈」の逆流は「静脈弁」が壊れることによって起こっています。一旦壊れたものは壊れたままであって、壊れた「静脈弁」が自然に修復されたり、何かしらの薬を服用することで修復されるといったことは起こりえません。
また、現代の医療レベルでは、「伏在静脈」程度の細い血管の「静脈弁」を修復する方法はありません。従って、治療はどういった方向性になるかというと、これら「伏在静脈」は、例えなくなったとしても下肢の静脈還流にほとんど影響しないくらいの血管であるので、逆流のある「伏在静脈」は、なくしてしまおう、という発想になるのです。

前述しましたとおり、「伏在静脈」の逆流を止めるのに、効果のあるお薬はなく、従って、投薬を前提とする内科的治療は不可能ということが言えます。従って、「一次性静脈瘤」の治療というのは、もっぱら外科的治療(=手術)ということになります。ただし、手術を選択したくない場合、「だるさ」「むくみ」「こむら返り」といった症状は、治療用の「弾性ストッキング」を着用することで、ある程度のコントロールをすることができます。一般の医師が、「ストッキングを履いておけば大丈夫」というのは、この治療を指します。
ただし、「弾性ストッキング」はあくまで「対症療法」であって、「根治するための治療」ではありません。「弾性ストッキング」を履き続けることで、「伏在静脈」の逆流が最終的には治ってしまうかというと、治ることはありませんし、「血管のボコボコ」が潰れてなくなってしまうか、といえば、そういうこともありません。「弾性ストッキング」の「症状をコントロールする」効果は着用することが前提ですので、着用をしなければ、病状は元通り、ということになります。
きっちりと治す、つまり「根治」させるなら、手術を選択する必要があるのです。

「伏在静脈」の逆流が原因ではない、「側枝静脈瘤」、「網目状静脈瘤」や「クモの巣状静脈瘤」ついてですが、患者さんに外見上のストレスがある場合、こういった静脈瘤も服薬で改善することはなく、血管に硬化剤を注射する「硬化療法」の適応となります。以前は「伏在静脈瘤」に対しても「高位結紮法」と併用して行われていた時期もありましたが、再発症例が多く、現在では行っていません。「硬化療法」の「硬化剤」も改良されて、色素沈着などの副作用が起こりにくくはなっています。
まとめますと「下肢静脈瘤」治療には内科的治療は存在せず、症状を緩和する「保存的治療(対症療法)」としての「弾性ストッキング着用」、「側枝静脈瘤」、「網目状静脈瘤」や「クモの巣状静脈瘤」に行う「硬化療法」、「伏在静脈」の逆流を止めるための「外科的治療(手術)」の中での選択となるのです。

「一次性静脈瘤」の治療方針
~手術をするのかしないのか、について~

「一次性静脈瘤」があっても死に直結することはありません。従って、手術も「命を救ける」という目的ではなく、「生活の質を向上させる」ために行われます。「下肢のボコボコが気になる」、「ボコボコしているのが恥ずかしくて、スカートを履いたり温泉に行ったりできない」という患者さんは、「下肢のボコボコ」がなくなることで生活を送る上での憂いがなくなったり、生活の幅が広がったりします。足が「だるい」、「こむら返りが起こる」、「むくむ」といった症状で苦しんでいる患者さんは、そういった症状から開放されることで、より楽な生活を送ることができるようになります。
「生活の質を追求する」ことが目的ですから、若い患者さんはもちろんのこと、80歳を超えるような超高齢者の方まで、手術を行う意味はあるわけです。「年だから」手術を受けることができない、手術しても仕方ない、と思われる必要はなく、むしろ、最期までしっかりと歩ける足であるために足の健康を保つ、日々のストレスを感じずに楽しく過ごす、ことには大きな意味があると考えます。また「対症療法」としての「弾性ストッキング」着用がご高齢者の方は難しくなってきます。逆に手術をしてしまえば、予防目的以外での「弾性ストッキング」着用の必要性はなくなります。

「一次性静脈瘤」の手術はあくまで、現在から将来にわたっての「患者さんの生活の質」を上げることが目的です。言い返せば、患者さんが「この病気をどうにかしたい」という気持ちがあるかどうかも、重要な要素となってきます。医師から手術を勧めるのは、「皮膚症状」などの不可逆的な変化が既に起こっていたり、間もなく起こるであろうことが予測されるときです。それ以外の多くのケースでは、患者さんは自由に治療法を選択することができます。
医師から静脈瘤の程度と症状との関係性や今後の病状がどう変わっていくのか、手術をした場合としなかった場合どうなるか、などを十分説明してもらい、手術の必要性を感じられたときに手術を選択していただければ良いと考えます。

「下肢静脈瘤」の手術

現在行われている「下肢静脈瘤」の手術の主なものは以下の3つです。

  1. ①静脈瘤抜去術(ストリッピング手術)
  2. ②(高位)結紮法
  3. ③血管内焼灼術(高周波治療、レーザー治療)

もともと「下肢静脈瘤」の手術といえば、逆流のある伏在静脈を引き抜いてしまう「ストリッピング手術」しかありませんでした。「ストリッピング手術」は全身麻酔または腰椎麻酔が必要ですので、基本的には入院を必要としました。
その後、伏在静脈の深部静脈との合流部を、糸でくくって(結紮)しまう「(高位)結紮法」が導入されました。「高位結紮法」は、局所麻酔で行うことができ、体に対する負担が少ないため、「日帰り手術」が可能です。一時は「硬化療法」と組み合わされて、「ストリッピング手術」に代わる方法として盛んに行われていた時期もありました。
しかしその後、「高位結紮法」は再発率が高いことが明らかになり、「下肢静脈瘤」の手術は、「根治性」を重視して、「ストリッピング手術」を行うか、体の負担の少ない「日帰り手術」でできることを重視して「高位結紮法」を行うかの選択となっていました。

しかし最近になって新しい治療法として、「根治性」も高く、それでいて体に対する負担も非常に少なく「日帰り手術」可能な、「血管内焼灼術」が導入されました。「血管内焼灼術」は、しばらくの間は自費診療のみで行われていたましたので、実施も一部医療機関に限られていました。2011年より「血管内焼灼術」が保険償還されるようになると、実施する医療機関も増加し、現在は「血管内焼灼術」が「下肢静脈瘤」の手術の主流を占めるようになっています。

以上のような経緯で、現在の「下肢静脈瘤」の手術は、これら3つの手術法からの選択となっていますが、「根治性」も高く、「日帰り手術」可能な「血管内焼灼術」が導入されたことにより、「高位結紮法」のメリットはなくなり、ほぼ選択されなくなっているのが実情です。

「ストリッピング手術」

昔ながらの「下肢静脈瘤」の標準手術です。「大伏在静脈」の「ストリッピング手術」の場合は、深部静脈への合流部であるある足の付根の部分(鼠径部)と足の下腿の膝下2/3程度の高さで皮膚切開を行い、同部で「大伏在静脈」を露出し、血管を開いてワイヤーのようなもの(ストリッパーといいます)を血管内に入れて、全長に渡ってワイヤーを通した後、血管とワイヤーを糸で縛って固定し、ワイヤーとともに血管を引っこ抜いてしまう、というやり方です。
膝下2/3の高さというのは、この下の血管まで抜去すると、高率に大伏在神経損傷が起こり、徐々に治まってくるものの、しばらくはしびれなどの神経障害が出てくるからです。

この方法では確実に、病気のもとである逆流している「伏在静脈」を取り去ってしまうことができますので、「根治性」は非常に高くなります。ただ、麻酔としましては一般的には全身麻酔、または腰椎麻酔で行いますし、「伏在静脈」の枝は引き抜かれた状態になりますので、麻酔後の状態や術後の出血を観察するのに、現在でも1泊から数日間の入院で治療を行っている施設がほとんどです。
従って現在は、根治性においては同等かそれ以上で、しかも「日帰り手術」が可能である、「血管内焼灼術」に取って代わられた感があります。それでも、効果が劣るわけではないので、「もはや受けるべきではない治療」というわけではなく、例えば、血管が大きく蛇行しているものや、血管が太すぎるもの、合流部が大きな瘤になっているものなど、「血管内焼灼術」が難しい症例に対しては、この手術を選択することも考慮されます。また、長年行われてきた手術ですから、この手術に慣れた医師も多数いらっしゃいます。そういった熟練した医師が手術を行えば、安全かつ確実に手術を行うことができます。

「(高位)結紮術」

瘤になっている血管上を局所麻酔にて切開し、血管を露出して、その血管を縛ってしまう(結紮)方法です。その中で、伏在静脈の深部静脈への合流部(大伏在静脈なら足の付根(鼠径部)、小伏在静脈なら膝裏くらい)で結紮することを高位結紮術といいます。一時期、「伏在静脈」に「高位結紮」を行ってから、硬化剤を「伏在静脈」に注入する手術法が考案され、「ストリッピング手術」に代わる、「日帰り手術」として盛んに行われた時期がありましたが、再発症例が数多く報告されるに至ってからは、「根治術」である、という認識はなくなっています。ただ、完全に駄目な方法、というわけではなく、適応を正しく行えば、補助的な方法として未だに有用であると考えられます。
「下腿の穿通枝の逆流」や「下腿の側枝静脈瘤」の処置など、「追加手術」として行うときに選択肢として同方法を用いれば、治療の幅が広がります。また、「血管内焼灼術」を施行するにあたって、「高位結紮」を併用するなど、治療法の組み合わせを行っている施設もあります。

「血管内焼灼術」

血管内治療の導入により、「日帰りでの根治術」が可能となり、「下肢静脈瘤」手術が非常に身近なものになりました。治療対象となるのが逆流している「伏在静脈」です。「伏在静脈」は「表在静脈」ですから、皮膚からの血管への穿刺(注射)が可能です。「伏在静脈」をエコーで確認しながら、まさに点滴を入れる要領で、レーザーや高周波の出るカテーテルを血管の中に挿入します。カテーテルを「伏在静脈」と「深部静脈」の合流部近傍まで進め、そこからカテーテルを引き抜きながら、カテーテルから出るレーザーや高周波をあてることで、血管が内部から焼かれる(焼灼)ことになるのです。
カテーテルを入れる際には穿刺部を局所麻酔します。また血管を焼く前に、焼く血管の周囲に、TLA麻酔(Tumescent(ふくらんだ)Local Anesthesia(局所麻酔)の略)といって、薄い麻酔薬を大量に注入します。これにより「伏在静脈」のみが焼かれ、周囲の動脈や神経や組織に焼かれる熱が及びにくくなり、それらの熱による損傷を避けることができるのです。

「血管内焼灼術」には「レーザー治療」と「高周波治療」があります。「レーザー治療」は、静脈に含まれる水分が、カテーテルから出るレーザーのエネルギーを吸収して発熱することで静脈が焼けます。それに対して「高周波治療」はカテーテルの先端の電熱線に高周波電流を流すことで、電熱線が発熱して静脈が焼けます。カテーテルは絶縁されていますが、万が一身体に流れてとしても「高周波」は感電しない安全な電流です。
このように「レーザー治療」と「高周波」治療は、静脈が焼かれる仕組みは違いますが、効果はほぼ同等です。また、「レーザー治療」や「高周波治療」に用いられる機器も治療開始当初に比べて、安全面、治療効果面で大きく改良されています。当初問題とされていた「皮膚のやけど」や「痛み」「しびれ」などの合併症は、現在はほとんど起こることがなくなり、血管の焼灼の効率も改善し、5年の再発率も「レーザー治療」、「高周波治療」どちらの方法においても約5%程度と優良な成績となっています。また手技的にも、ほぼ同じような手順で行われ、手術時間も1肢あたり10~15分と短時間で行うことができます。
「レーザー治療」、「高周波治療」いずれの方法をとったとしても「下肢静脈瘤」の「根治術」の第一選択として十分な手術法であると言えるでしょう。

「血管内焼灼術のメリット、
デメリット」

「血管内焼灼術」は穿刺のみで行いますので、傷跡としましては注射針の刺した跡だけになります。従って、術後に傷が残ることはありません。身体に係る負担も少なく、1肢あたり、10~15分と短時間での手術が可能ですので、手術した後も、特に問題なく歩いて帰宅できます。実際に患者さんの殆どが付き添い無しで来院され、手術を受けて、歩いて帰宅されています。非常に優れた治療法であると言えるでしょう。

しかしながら、一部の「下肢静脈瘤」ではこの手術が難しい場合があります。処置する「伏在静脈」の蛇行が強く、まっすぐのカテーテルが進んでいかない場合や、「伏在静脈」の太さが太すぎる場合などです。そういった場合は、他の手術法なども駆使してゆく必要がでてきます。そういう面からも、いろいろな状況に柔軟に対応でき、治療プランをしっかりと立てることのできる専門医に相談することが好ましい、と言えるでしょう。

「下肢静脈瘤手術の合併症」
~ほぼ安全、しかし100%安全な手術はこの世に存在しません~

「血管内焼灼術」をはじめとする「下肢静脈瘤」手術は、安全に行うことのできる手術法であることは確かです。しかし、この世に100%安全な手術というものは存在しません。極めて僅かではありますが、合併症というものは存在しています。

一番危険と言われる合併症は「深部静脈血栓症」です。こういった事が起こるのは極めて稀なことであり、1000人~2000人に一人の確率であるといわれています。手術の際に組織に傷がついたり、術後安静にしすぎることで静脈の循環が悪くなったり、が原因となり、深部静脈に血栓ができる可能性があります。また「血管内焼灼術」などでは塞がった伏在静脈の中枢側に血栓がついて、それが深部静脈の方に顔をのぞかせたり塞いだりするようなことが起こる可能性もあります。
しかし、むやみに恐れる必要はありません。現在はこういった合併症に対しても、しっかりと研究が進んでいて、合併症の起こりやすい状況なども明らかにされています。安全に手術を終わらせ、その後も問題なく経過していただくために、安全に配慮した手術手技の確立、術後のエコーによる経過観察の義務化や、合併症出現時の対応など、が定められています。

「下肢静脈瘤手術」を行うべきでない患者さんもまた、わかっています。「遺伝的に血栓症のリスクが高い人」「今まで深部静脈血栓症を患ったことのある人」「血栓症のリスクを高めてしまう薬(ステロイド、ホルモン剤、抗がん剤、避妊薬(ピル)、一部の骨粗鬆症薬など)を服薬している人」「妊娠中の人」などです。

「お薬」に関しましては、術前1ヶ月、術後2週間の休薬が可能であれば、治療可能です。「妊娠中」の方は「妊娠中」が症状の悪化する時でもありますが、手術時の薬が使いづらく、「妊娠中」は「弾性ストッキング」を着用し、出産後に再評価して、治療を考えていただきます。その他の方に関しましては、「下肢静脈瘤」自体が命のやり取りをする病気ではない以上、余計なリスクを背負わせることはできませんので、「対症療法」で経過観察することになります。

また、「血管内焼灼術」に関しましては、関連6学会共同で「下肢静脈瘤血管内焼灼術実施・管理委員会」が設置され、「血管内焼灼術」が安全に執り行えるように管理しています。すなわち、手術手技や安全管理などのトレーニングや講習を受けた医師のみが「実施医」や「指導医」として認定され、一定基準を満たしたと認定された「実施施設」のみで手術を行うことで、安全かつ確実な手術が、全国的に均一なクオリティで行われることになるのです。

下肢静脈瘤の補助手術
~「スタブアバルジョン法」と
「硬化療法」~

「伏在静脈」の逆流が原因となる静脈瘤に対しては「血管内焼灼術」が行われますが、その際に残る小さな静脈瘤を、ご希望のある場合は切除します。TLA麻酔を静脈瘤周囲に行い、2mm前後の極僅かな傷をメスでつけて、特殊な鉗子を用いて静脈瘤を引き上げて切除します。メスの傷は縫合する必要のない程度に小さく、将来的には傷跡も残りません。このような方法を「スタブアバルジョン法」といいます。「血管内焼灼術」を行った“ついで”に行い、切除する静脈瘤の数にもよりますが、だいたい10~20分程度の追加で済みます。

「伏在静脈」の逆流のない単独の「側枝静脈瘤」や「網目状静脈瘤」、「クモ状静脈瘤」に対しては、その見た目が気になって、治療の希望がある場合には、「硬化療法」が用いられます。また「血管内焼灼術」を行った後に、残存した「側枝静脈瘤」や「網目状静脈瘤」、「クモ状静脈瘤」に対しての追加手術としても適応があります。「硬化療法」は、瘤になっている血管に直接注射して「硬化剤」を注入する方法です。「硬化剤」を注入された血管は内膜が傷つき血液が固まって閉じてしまします。固まった血管はしばらく硬いしこりとなって触れることもありますが、徐々になくなっていきます。また、血管周囲の炎症が起こる場合があり、色素沈着を認めることもありますが、1~2年できれいになっていきます。
「硬化療法」は「硬化剤」が塞ぎたい血管にそれ以上流れずにとどまることが必要ですので、注入した後、直ちに圧迫が必要で、治療効果を上げるためにもしばらくの圧迫が必要になります。現在は「硬化剤」に空気を混ぜて泡状にして、治療効率を高めるやり方(「フォーム硬化療法」と呼ばれています)で行われています。「硬化療法」はあくまで注射が前提ですから、注射針より細い血管に対しての治療は実質的には不可能になります。そういった点も含め、医師と相談することが必要になってくるでしょう。

下肢静脈瘤治療の実際
~当院における
「血管内焼灼術」の流れ~

「血管内焼灼術」の治療の経過を、当院の治療の流れを例にとって説明していきましょう。
当院での「血管内焼灼術」は高周波で行う「高周波治療」となります。手術当日、患者さんには手術開始時間の30分前に来院していただきます。来院されましたら、速やかに治療室の方に移っていただき、簡単な問診や、着替え、血圧のチェックなどを行います。また、当院では「血管内焼灼術」の治療効果を高め、「深部静脈血栓症」などの合併症を防ぐために治療後に「弾性ストッキング」の着用を推奨しております。「弾性ストッキング」の着用もちょっとしたコツ、がありますので、ご希望される方には、そういった指導も、この時間帯に行っております。
それから、「スタブアバルジョン」を行う場合には、瘤に沿ってのマーキングを行います。その後、静脈ルートを取らせていただきます。これは術中に抗生剤の点滴を行うことと、もし術中何か不測の事態が起こった場合でも、薬剤投与など速やかに行えるようにするためです。また必要に応じてモニターによる監視を行います。

準備が整ったところで、手術体位をとっていただきます。手術体位をとったあとは、いよいよ手術になります。
まずは、処置する「伏在静脈」の走行をエコーでマーキングします。消毒した後に、清潔な布をかけます。その後「大伏在静脈」の場合は膝あたりから、「小伏在静脈」の場合は足首よりやや上のあたりから、エコーで見ながら穿刺を行い、高周波のカテーテルを血管内に挿入します。エコーで確認しながら、深部静脈の合流部付近までカテーテルの先端を進め、処置する「伏在静脈」の周囲にTLA麻酔を行った後に、カテーテルを引き抜きながら血管内より高周波を当てていきます。麻酔がきいていますので、痛みや熱さを感じることはありませんが、高周波カテーテルと血管の壁が密着するように、外部から圧迫するので、圧迫感は多少感じるかもしれません。「伏在静脈」全体に高周波が当てられ、カテーテルが引き抜かれたところで「血管内焼灼術」は終了です。実質、高周波を当てている時間は約2~3分程度になります。
その後、「スタブアバルジョン(小さい瘤の切除)」を行う場合は、瘤の周囲にTLA麻酔を行って、メスで2mm前後の傷をつけ、特殊な鉗子で瘤を引き出し切除します。手術時間は片足「高周波治療」で10~15分、「スタブアバルジョン」を加えても30分程度でしょう。

術後は、止血を行い、当日は弾力のある包帯でしっかりと圧迫します。この包帯はややきつく巻かれますので、歩行は問題なく行えますが、車の運転でのとっさの動きや自転車などのように膝を大きく曲げることは難しくなりますので、手術当日は電車やバスでお越しいただくように案内しております。15分位、足の状態をみさせていただき、帰宅可能と判断されたら、そのまま帰宅していただきます。

当院では、手術日当日は、当院滞在時間として約2~3時間のお時間をいただけるよう、お願いしております。また、手術当日は、特にご家族などの付添は必要としておりません。当院でも手術を受けられる患者さんの9割以上はおひとりで来院されております。

「血管内焼灼術」の術後の生活

「血管内焼灼術」は身体に対する負担が非常に少なく、安全面も大きい手術ですが、全く負担がなく安全であると言えば、嘘になります。手術の後に刺し傷は残りますし、内出血も出るかもしれません。また、「伏在静脈」は焼灼されますのでその跡が一旦固くなります。器質化という変化です。また静脈瘤が残っているところで血腫ができたりします。こういった事によるしこりや痛み、突っ張り感やひりひり感などは、いずれは改善しますが、しばらく続く人もいらっしゃいます。
また「下肢静脈瘤治療」における最大の合併症として危惧される「深部静脈血栓症」への対策として、術後3日以内にエコー検査による安全確認を行うことが決められています。また術後約1ヶ月の「弾性ストッキング」着用を推奨しています。

生活制限のお話ですが、一応の目安は設けられています。日常生活やデスクワークなどは術直後から問題ないとされています。「立ち仕事」や「自転車」などは術後エコーを行って、完全に安全を確認されてから行うのが無難です。「シャワー」は術翌日から浴びていただくことは可能ですが、「入浴、温泉」などは、「スタブアバルジョン」を加えた場合は5~7日後くらいにするのが無難です。「長期の旅行」などは、乗り物でずっと座っている機会が多くなるので2週間くらい後のほうが安全です。
歩行などの運動は術後からむしろ推奨しておりますが、激しい運動は術後1~2週間が無難であると思われます。1ヶ月すれば、ほぼ完全に生活制限は外れます。「長時間の正座」や「加圧トレーニング」、「サウナ」などはこの時期から行うのが良いでしょう。

当院における術後の定期受診ですが、術後3日以内に受診していただき、エコーの検査を行います。問題なければ1ヶ月後に受診していただきます。そこでもエコー検査を行います。そこで何らかの問題があれば、しばらく経過観察を行います。特に問題なければ、その後の経過観察に関しましては患者さんのご希望に沿って行っています。ただし、そういったことにかかわらず、患者さんが「必要」と感じられるときにはいつでも受診していただいております。

「下肢静脈瘤」の症状を改善させるために
~予防にもつながる生活の改善~

「下肢静脈瘤治療」の費用

「下肢静脈瘤」の治療、特に最新治療といわれる「血管内焼灼術」を行っていただく際に、やはり気になるのは手術費用がどれくらいのものか、ということでしょう。「血管内焼灼術」は保険償還されており、手術費用は全国どの医療機関に行ったとしても一律の金額となります。
「レーザー治療」、「高周波治療」ともに片足に付き、3割負担の方で約4万5000円、2割負担の方で3万円、1割負担の方で1万5000円となっています。両足ともなればその倍の額となりますが、自費診療でされていた時代に比べれば、非常に安価にできるようになりました。また、患者さんひとりひとり、ひと月に支払う医療費の自己負担額が定められていて、それを超える額はすべて減免されます。年齢や年収などにより変わってくる額ですので、ご自身で確かめて申請して頂く必要性が出てきます。さらに、生命保険などで、手術したら保険金が支給されるような保険をかけてらっしゃる場合は、条件に該当すれば保険金の支給が見込める場合があります。そうなると医療費の心配はなくなります。手術を考えられる場合にはご確認いただければ、と思います。
ところで、「血管内焼灼術」の補助手術として同時に行う「スタブアバルジョン」ですが、同時手術ということで手術料は算定されません。「スタブアバルジョン」を行おうが行わないでおこうが、手術費用は変わりません。

ちなみに「硬化療法」の費用ですが、これも保険が効きます。片足に付き、3割負担で約5000円、2割負担で約4000円、1割負担で約2000円となります。「保存的治療」として「対症療法」的に用いられる「弾性ストッキング」は、タイプなどにより違ってきますが、その値段は1足、約4000円~6000円が目安となります。
残念ながら「弾性ストッキング」は保険適応にはなっておらず、全額の負担が必要となってきます。

診察料金 (片足治療の場合)

治療内容1割負担の場合2割負担の場合3割負担の場合
高周波治療約15,000円約30,000円約45,000円
硬化療法約2,000円約4,000円約2,000円

標準的な治療を行った場合のおおよその自己負担額になります。
当クリニックでの診療は基本的にすべて保険診療です。
治療後の医療用弾性ストッキング関連料金は別途必要となります。

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