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下肢静脈瘤専門クリニック
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■「下肢静脈瘤」に気づいたら。

「足に血管のボコボコが浮き上がってきた。」
「足がだるくなって、こむら返りが起こるようになってきた。」
「心臓や腎臓などが悪いと言われていないのに足がむくむようになってきた。」
「足の湿疹が治療しても全く治らない。」
などの症状が出てくると、「下肢静脈瘤」の疑いがあると考えられます。
これらの症状は治療すれば治るので、正確な診断を行い、適切な対処(治療など)を行うことが、日々を快適に過ごしていくためには必要になってきます。
そのためには正確な診断のできる医療機関、場合によって必要となってくる根治術ができる医療機関を受診することが好ましいでしょう。

では、どのタイミングで医療機関に行けばいいか、というと、別に大きな決まりはありません。
「下肢静脈瘤」は基本的には命のやり取りのない病気です。治療をするにしても、その治療の目的はあくまで「生活の質」を上げるために行うものです。
一般的には「下肢静脈瘤」で治療の対象となるのは、「ボコボコが気になる」という見かけ上の問題か、「足がだるい」などの症状で、日々の生活を辛く感じているといった問題を抱えていらっしゃる場合です。そういった場合は治療も視野に入れた受診をしていただければと思います。
また、そうではなくとも、これは「下肢静脈瘤」ではないか、という疑いの気持ち、「血管のボコボコ」はあるが、この先どうしたら良いのか、手遅れは嫌だし、という不安な気持ち、がある場合にも、そういった疑いや不安な気持ちを持たれた時が、受診の好機でもあります。
病気があるかないか、をはっきりさせることにも意味がありますし、現在の「下肢静脈瘤」の状態を正確に把握することも、今後どうしていくかを決定していく助けになるでしょう。
とにかく、不安を感じるとき、困っているときには、気軽に受診してください。

「下肢静脈瘤の診断」
~見た目の診断では不十分、必ずエコー検査が必要です~

「下肢静脈瘤」とは「伏在静脈の逆流により、血管の瘤化(ボコボコする)をはじめとするいろいろな症状が出現する病気」です。
従って、正確な診断を行うには、原因となる「伏在静脈の逆流」の有無やその程度を証明する必要が出てきます。
しかし、「下肢静脈瘤の診断」では、診断、治療の上で、他の病気ではあまり見られない事が起こります。それは、必要な検査を介しての正確な診断をせずとも、あながち間違いではない診断を下すことができ、最良ではないかもしれませんが、間違いではない治療法を提示できる、というところです。
つまり、見た目で「血管のボコボコ」があるものは、「下肢静脈瘤」という診断を下すことができて、それは間違いではない、ですし、また、「下肢静脈瘤」自体が、一般的には命に関わり合いのある病気というわけでなく、「対症療法」として「弾性ストッキング着用」という手段もあることから、特に下肢静脈瘤治療を専門としない一般の医師においても見た目上の診断から、「対症療法」としての「弾性ストッキング」を、「これで大丈夫」ということで処方することが可能となります。(多分、命が大丈夫、ということでしょう。)

しかしながら、そういった判断は、必ずしも患者さんにとって好ましい判断とはならない場合もあります。
まず1つ目に言えることは、見た目だけでは、「一次性静脈瘤」と「二次性静脈瘤」の正確な診断ができていないということです。
「二次性静脈瘤」に潜む「深部静脈血栓症」は見た目だけではわかりません。エコー検査などの検査により診断する必要があります。
「二次性静脈瘤」のかたは、ほんの一握りで、「下肢静脈瘤」のほとんどが「一次性静脈瘤」のかたですので、過剰な心配は無用ですが、「深部静脈血栓症」などの怖い病気はできれば、ちゃんと除外しておくべきで、安心を得るためにも正確な診断を行うべきであると考えます。
また、2つ目に言えることですが、見た目で診断を行い、「弾性ストッキング」を勧めることは、正しい診断を行い、病状がどんなものかを正確に評価をし、それ基づいた適切な治療を行っていく、という「正確な診断に基づく、治療を含めた適切な対応」の機会を患者さんから奪っていることになるのです。
「根治術」などの「手術」が必要であったり可能であったりする患者さんに対して、もしかしたら「根治術」の機会があればそれを希望するかもしれない患者さんに対して、その情報を知らせずに、生涯続く「弾性ストッキング」着用を行わせることが、患者さんにとって本当に良い選択肢とは言い難いと思われます。

現在は「インフォームド・コンセント(説明と同意)」の時代といわれています。つまりは、患者さんに可能な限り、病気に対する情報を提供し、治療法とそのメリット、デメリットを提示し(「説明」)、納得いただいた上で治療法を選択していただく(同意)ことが求められます。そのためにも、まずは正確な診断を得ることが先決となります。
そして、現在においては、正確な診断のためには、少なくともエコー検査を行うことが必要となってくるのです。

「下肢静脈瘤の検査」

エコー検査の発達していなかった時代の「下肢静脈瘤」の診断には、見た目の診察(視診)はもちろんのこと、ドップラー血流計を使っての逆流テスト、責任血管の判定のためのテスト(トレンデレンブルグテストやペルテステストなど)や下肢静脈に造影剤を注入して下肢静脈の状態を調べる静脈造影などが必要でした。
しかし、近年の「エコー検査」の目まぐるしい進歩に伴い、現在の下肢静脈瘤の診断のためには「エコー検査」が主たる検査となり、他の検査を行う必要性はほぼ、なくなってきています。
身体に全く負担を与えず、また短時間で行うことにできる「エコー検査」のみでも下肢血管や周辺組織の多くの情報を得ることができ、これだけでも「下肢静脈瘤」の正確な診断と評価を行うことが可能で、治療方針決定にも事が足りるようになっています。
「エコー検査」では「伏在静脈」の逆流など、逆流のある責任血管の確定や逆流の程度を調べることができるばかりか、静脈の走行の場所、枝分かれのしかたなども把握することができます。また、深部静脈の血栓の有無の判定なども同時に行え、動脈系の異常もわかります。
「下肢静脈瘤」の正しい診断と評価のためにも、少なくとも「エコー検査」を受けていただくこと、をお勧めいたします。

■「下肢静脈瘤」における医療機関の選び方。

 「下肢静脈瘤」と思ったら、どういった医療機関に行けばよいのか、ですが、先にも述べましたが、基本的には「正確な診断に必要な検査、つまりはエコー検査」が可能である施設であること、また、「治療(根治術)」となった場合に、その「治療(根治術)」が実践できる施設であること、が少なくとも必要である、と考えます。
要するに、「エコー検査」ができて「(血管内治療も含めた)手術もできる」施設が適切である、ということです。
「下肢静脈瘤」は「静脈=血管」の病気ですから、「診療科」としましては、「心臓血管外科」または「血管外科」が専門となります。しかし、「下肢静脈瘤治療」のトレーニングを積まれた「外科」や「皮膚科」、「形成外科」などの先生方が中にはいらっしゃいますので、その施設に行けば、どのような検査をしてくれるのか、どういった治療ができるのかを、予め調べていただくことも必要であるかと思われます。
もちろん、正しい診断を行い、適切な治療を行えること、治療による患者さんのデメリットを最小限にすること、などは医療機関としては必要最低限の要素でありますが、それ以外にもう一つの要素があるとすれば、病気に対して迅速に対応できる体制が整っているかどうか、であると考えます。
そういった体制が整っている医療機関のほうが、患者さんの精神的、肉体的負担は軽減されることは確かです。診察のために長時間待つ必要があったり、手術するまで大幅な期間待たされる状況は、必ずしも患者さんにとって好ましい状況ではないといえるでしょう。

先程、血管治療の専門医ということで「心臓血管外科」や「血管外科」を挙げましたが、大学病院を始めとする大きな医療機関の「心臓血管外科」では数多くの「心臓手術」「大動脈瘤などの大血管手術」などをこなさなければならず、限られた手術日を「下肢静脈瘤手術」に割り当てる時間的余裕、人的余裕がない場合もあります。
「下肢静脈瘤」になることで死に至る、といったことはまず、ありえません。
大病院ではどうしても「命のやり取りのある」病気が優先されます。「下肢静脈瘤」など、基本的に「命のやり取りのない」病気は、大病院に行ったからといって、正確な診断と適切な治療を迅速に受けることができるとは限らないのです。むしろ、そういった病気では、診療や治療も時間的に難しい場合がでてくるのです。
最近では、当院のように「下肢静脈瘤」など、限られた病気に特化して専門に扱っている医療機関も多く見られるようになってきました。そういったところでは、「検査」、「診断」、「治療」が一連の流れで迅速に行われることになりますし、専門的なケアも受けていただくことも可能となります。
正確な診断を得て、適切な治療を迅速に受けたい、というご希望があるのでしたら、そういった「下肢静脈瘤の専門」医療機関を選んでいただくのも一手であるかと思われます。

「受診」から「検査」、「診断」に至る流れ

当院での診療の流れを例に取りながら、お話をさせていただきます。
当院では「受診予約」をとって頂いております。これは来院してから極力待ち時間のない状況で診療を行うためです。「来院」していただいたときに、「保険証」とお薬を服薬してらっしゃる方には「お薬手帳」をご提示いただき、待合室にて「問診票」を記入していただきます。
次に、診察室で「問診」を受けていただきます。
「問診」では、
「どんなことが問題で当院を受診されたのか」
「静脈瘤の経過や症状の有無」
「立ち仕事や妊娠など、静脈瘤になりやすくなるリスクの有無」
「今までかかった病気や現在かかっている病気」
「今まで受けた手術」
「ご家族肉親の病気について、特に肉親の方に下肢静脈瘤になった人がいるか」
「服薬しているお薬」
「アレルギーの有無」
などを伺います。
そういったことから、「下肢静脈瘤」の成因や症状の程度、患者さんそれぞれのリスクなどを把握いたします。また「服薬しているお薬」によっては、手術をする場合にはしばらく休薬が必要なるものがあります。

その後、「下肢静脈瘤」の診断の確定のために、「エコー検査」を受けていただきます。
「エコー検査」では、「伏在静脈」の逆流の確認と、逆流の程度を調べます。また穿通枝や側枝との関係なども把握し、もし手術を行うことになれば、どういった手術法が適切かを把握します。
また、「深部静脈血栓」の有無も調べます。「深部静脈血栓」がある場合は、基本的に下肢静脈瘤の手術などはできません。また、特に早期の「深部静脈血栓」は「肺梗塞」などのリスクも有るため、すぐにCTなどで、腹腔内血管や肺血管に血栓がないかを確認する必要があり、もしある場合は、入院による厳重な管理と抗血栓療法などを行う必要が出てきます。
当院でも「エコー検査」によって「深部静脈血栓」を除外しておりますが、見つかった際には、エコー検査での血栓の性状や、病状からも急性期と判断されるものは、緊急での検査や治療が可能な高度医療施設に直ちに受診していただくよう、段取りしております。

「一次性静脈瘤」と診断がついた場合、「伏在静脈」の逆流の程度や、症状の程度により「治療方針」を決定し、「手術適応」となったものは、どういった手術が適切かを検討します。
そういったことを患者さんに説明し、患者さんのご希望も踏まえて、治療方針を決定しております。その中で、手術適応があり、手術をご希望される患者さんに対しては、手術の日時を決定したり、手術準備を直ちに進めていけるようにしています。
基本的には、患者さんのタイミングで、治療などを行うことを考えておりますが、最もお急ぎになる患者さんや、何度もクリニックを訪れる事ができない患者さんもいらっしゃいますので、当クリニックの体制としましては、診断から治療までを可能な限り迅速にできるように整備しております。
もし、手術前の準備などもされるところまで「初診」の段階で行うことがご希望の場合は、当院への来院されてからの滞在時間として約2時間のお時間を頂いております。

「下肢静脈瘤」の診断を受けて、ひとまずは「手術はしない」という選択をされた方はもちろんのこと、「下肢静脈瘤」の手術を受けた方であっても、「足は血液がたまりやすいところ」という身体の仕組みは変わりません。
「足に血液をためない」生活を心がけることが、症状の改善、悪化の防止、再発予防につながります。

■「弾性ストッキング」をうまく活用しよう!

「弾性ストッキング」は、特殊な編み方により弾力性を高めているため、普通のストッキングに比べて足に高い圧力がかかるようにできています。また下から上にかけて徐々に圧力が弱まるように作られているので、下から上への血液やリンパの流れを促す働きがあります。
「高い圧力で足を締め付けてしまうと血流が悪くなるのではないか」、と心配される方が多くいらっしゃいます。しかしそういったことは起こりません。
ホースから出る水を想像してみてください。ホースから流れ出る水の勢いが弱いとき、ホースの口をギュッと潰すと水の勢いが良くなる、といった経験を持たれている方も多いと思います。同じ量の水ならば、通り道が細いほうが流れる勢いがよくなります。
つまり「弾性ストッキング」により、適度に足を締め、静脈を圧迫することで血液の流れが改善するのです。そういった効果により、足に血液が溜まりにくくなり、「むくみ」、「だるさ」や「こむら返り」といった症状が改善していきます。
「下肢静脈瘤」の診断を受けたが、手術はとりあえずしない、でも「足のだるさ」など、症状が気になるといった方、治療はしたけれど、足がむくみやすい状態が続いている方、スッキリ楽になったが、今後のことも考えて予防していきたい、と考えられている方は着用をお勧めします。

「弾性ストッキング」着用の際には、まずは足のサイズを測定します。
足首と足のふくらはぎのサイズを測定し、商品のサイズ表に照らし合わせて当てはまるものを選びます。適切な圧が足にかかるように、適切なサイズのストッキングを選ぶ必要があります。
また、「弾性ストッキング」には膝下までのハイソックスタイプ、太ももまでカバーするストッキングタイプ、お尻までカバーするパンティストッキングタイプがあります。また、それぞれにつま先のあるタイプとつま先のないタイプがあります。そういった中で、履きやすさや病状などを考慮して適切なものを選んでいただきます。
予防的に着用する場合や「血管内焼灼術」術後の合併症などに備える場合は、基本的にハイソックスタイプで十分です。「弾性ストッキング」は持続して履いていただくことが一番大事なことになります。
治療効果のあるものの中では自分にあった履きやすいものを選ぶのが良いでしょう。

「弾性ストッキング」には、足にかかる圧力の強さにより幾つかの種類があり、治療内容により使い分けられています。一般的に「下肢静脈瘤」の「保存的治療(対症療法)」や「血管内焼灼術」術後に用いられるのは基本的には、弱中圧タイプ(20-30mmHg/30-40hPa:高齢者や女性向け)、中圧タイプ(30-40mmHg/40-50hPa:男性向け、血管内焼灼術後などに使用)となります。
しかし、かかる圧が強くなれば履きにくくなりますので、中圧タイプや弱中圧タイプの着用が難しい方や、下肢静脈瘤の予防のみを目的とされる方では、弱圧タイプ(20mmHg/20hPa前後:一般的には入院時の静脈血栓予防に使用)の着用でも十分であると考えます。
自分にあった「弾性ストッキング」を担当医師と相談しながら選んでいきましょう!

「弾性ストッキング」の着用のタイミングですが、症状を取るための目的でしたら、一番足の負担がかかるときに着用すべきです。すなわち「立っているとき」や「座っているとき」など、足が心臓より下にあって、血液が返っていきにくい状況のときです。
足の「だるさ」や「こむら返り」は夕方や夜間になればなるほど、起こりやすくなりますが、それは「昼間の負担」の蓄積により、その結果として症状が一日の後半や夜間に起こっているだけなのです。
従って「症状のある時」に着用するよりも「足の負担が実際に掛かっている時」に着用することが好ましいのです。
逆に夜間就寝時は、心臓と足の高さはほぼ同じとなりますので、「症状が強い時期」を除いては、夜間は「弾性ストッキング」を外すことが可能になります。
また、後でも述べることになりますが、足の血液やリンパの環流に対しては、足の筋肉、特にふくらはぎの筋肉の運動により、筋肉ポンプ作用が大きな働きをしています。しっかりと足の筋肉を使うことで、足からの血液はより返りやすくなるのです。
従って、足の血液が返りにくくなる最悪の組み合わせは、「運動もせずにじっと立ったまま、座ったまま」の状態です。こういった機会が多くなる「立ち仕事」の方などは、予防も含めて、特に「弾性ストッキング」の着用をお勧めいたします。
「妊娠中」の方においても、「下肢静脈瘤」が発生または悪化しやすい時期ではありますが、手術は避けたほうがよく、症状の改善や、病気の進行を防ぐためにも「弾性ストッキング」の着用が勧められます。

「弾性ストッキング」とうまく付き合おう!

「弾性ストッキング」を着用するときに、いちばんの問題点は「履きにくい」ことです。
「弾性ストッキング」は弾力性を高めるために特殊な編み方をしていますので、普通のストッキングに比べて、はるかに硬くて伸びにくく、容易に履くことができません。硬くて履けない、手が痛くなる、といった声もよく聞かれますが、ちょっとしたコツで履けるようになったりします。
履いてみて楽になるなら、できるだけ履けるように、上手な履き方を習得しましょう。また履くためのいろいろな補助器具も開発されていますので、そういった事も含めてご相談いただければ、と思います。

また、「弾性ストッキング」着用で起こる不具合のいちばんは、「お肌のトラブル」です。
頻度として多くはないのですが、「弾性ストッキング」を履くことで、「弾性ストッキング」の繊維との摩擦でかぶれたり、ストッキングのゴムの部分でかぶれたり、汗で蒸れてしまったり、ということが起こる場合があります。そういった場合は、保湿剤などを塗ったり、履く時間を調節したり、履き慣れた普通のストッキングの上から弾性ストッキングを履いたり、といったことを試してみましょう。
他の不具合としては「ゆるい」、「ずり落ちる」というのも良く聞かれます。ストッキングタイプではガーターベルトを使ったり、「弾性ストッキング」の上から普通のストッキングを履いたりするのも手です。
また「ゆるくなった」と感じる場合には、むくみが改善してサイズが合わなくなっていたり、「弾性ストッキング」が劣化してゆるくなっていることも考えられますので、医療機関で相談していただければいいでしょう。

いずれにせよ、「弾性ストッキング」は症状を取るためのものですから、絶対に履かなければいけないものではありません。デメリットの方が強いと感じるのでしたら、無理に続ける必要はないと考えます。

■足の運動を習慣づけよう!
~足の筋力アップ、仕事の合間に深呼吸やちょっとした運動を~

足が心臓へと戻っていくときに2つのポンプ作用が欠かせません。
ひとつは呼吸によるポンプ作用です。息を吸う時には胸腔内圧が下がり、胸の方向へ血液が引き上げられる力が働きます。それにより、足から心臓へ血液が返っていく流れが出来上がります。
そして、もうひとつが、足の筋肉のポンプ作用です。足を動かすことで、静脈が筋肉のリズミカルな圧迫を受けるようになります。筋肉が収縮(ふくらむ)、弛緩(ゆるむ)を繰り返すことで、血液が上へ上へと押し上げられます。とくにふくらはぎの筋肉は「第二の心臓」といわれるほどポンプ作用が強く、足に溜まった血液を押し上げます。ふくらはぎの筋肉を鍛えることが、足を健康に保つ秘訣にもなります。
そのためには、こまめに歩くことも大事ですし、ふくらはぎの筋力をアップさせる運動(スクワットやかかとの上げ下げなど)も推奨されます。

また長時間の立ち仕事やデスクワークをしている人は、仕事の合間にできる運動をするだけでも、大きな予防になっていきます。
立ち仕事の合間には、つま先立ちを繰り返したり、その場で足踏みをしたりを、1時間毎にするだけでも効果的です。デスクワークなら時折、椅子に浅く腰掛けて、背もたれにもたれかけてダラーンとして体が一直線になるような姿勢をとり、深呼吸をしながら、足を前後に動かしたり、足を回したりの運動で、血流の改善が見込めます。歩く機会をこまめに持つことも血液の滞りを防ぐには有効です。
日々の生活の中で少しだけ運動を心がけるだけでも、長い期間経てば、結果が違ってくることになるのです。

1日の最後に足のケアを!~入浴してマッサージ、お休み前の体操、でむくみの解消と血液の流れの改善を目指そう!~

1日の終りに、ぬるめの湯にゆっくり入ることで筋肉の緊張が緩み、末梢の血管が広がって、全身の血行が改善されます。不快な症状を招く原因となる老廃物も、足から流れ出されることになります。
また足に水圧がかかることも溜まった血液を心臓に戻すことになります。さらにマッサージなどを行えば、効果は高まることになるのです。

マッサージのこつですが、強く押し付けないことが肝心です。
むくみなどは皮膚の表面近くで起こっているので、手のひらでやさしく、さすり上げるように行うだけで効果的です。また、マッサージ方向は常に下から上へ、です。
まずは太ももを膝から足の付根まで両手を使って足を包み込むようにしてさすりあげます。
太もものマッサージをしばらく行ってから、次は膝下のマッサージに移ります。このときも下から上へ、足首から膝までを同様に両手で足を包み込むようにしてさすりあげていきます。
例えば、浮き出た血管をいじったら破れて出血してしまうのではないか、と心配する人もいるようですが、どんなに強くマッサージをしても血管が破れることはまず、ありません。だからといってギューギュー押し付けるマッサージをしたとしても、血行促進にあまり意味がありません。
ゆっくり、やさしく、撫でるようなマッサージだからこそ、微小な血管までの血行を促進できるのです。

お休みの前に、さらに流れを改善する体操を行えば、より効果的となります。
仰向けに横になり、リラックスした状態で、まずは足首の体操。つま先を立てたり伸ばしたりする運動、足首をぐるぐると動かす運動を行います。それから腰を浮かせることが可能でしたら、エア自転車こぎなども良いでしょう。
さらに両手両足を天井に向けてブラブラさせるブラブラ体操なども効果的です。
もちろん、無理な姿勢をとって、体を壊しても意味がありません。できる範囲で、軽く行うことで十分でしょう。

食生活の改善!~水分をしっかりと摂る、症状の起こりにくい体作りを~

食生活の改善、といっても、これを食べれば「下肢静脈瘤」の症状が良くなる、「下肢静脈瘤」にならなくなる、といった都合の良い食品はありません。
ただ「下肢静脈瘤」のリスクに「肥満」や「便秘」といったものがありますので、「肥満」にならないようにすること、また「便秘」を解消することが、「下肢静脈瘤」のリスクを減らすことになるのです。
バランスの良い食事を心がける、食物繊維などを意識して摂る、塩分を取りすぎない、など基本的なことではありますが、日々の心がけが、長い目で見れば病気を起こさせないことにつながっていくのです。
 また、体内に水分が足りない状態、いわゆる「脱水状態」というのは、血液の粘度を高めてしまい、血液の循環は悪くなります。ただでさえ溜まりやすい足の静脈の循環が「脱水」などで極端に悪くなれば、血栓などができてしまい、病状を深刻化させます。
適度な水分を摂ることも、血行の促進には非常に重要なことです。
日常の生活から、病気のリスクを無くしていく、ことが大事である、と言えるでしょう。

「下肢静脈瘤」と思ったら、どういった医療機関に行けばよいのか。

基本的には「正確な診断に必要な検査、つまりはエコー検査」が可能である施設であること、また、「治療(根治術)」となった場合に、その「治療(根治術)」が実践できる施設であること、が少なくとも必要である、と考えます。
要するに、「エコー検査」ができて「(血管内治療も含めた)手術もできる」施設が適切である、ということです。
「下肢静脈瘤」は「静脈=血管」の病気ですから、「診療科」としましては、「心臓血管外科」または「血管外科」が専門となります。しかし、「下肢静脈瘤治療」のトレーニングを積まれた「外科」や「皮膚科」、「形成外科」などの先生方が中にはいらっしゃいますので、その施設に行けば、どのような検査をしてくれるのか、どういった治療ができるのかを、予め調べていただくことも必要であるかと思われます。

もちろん、正しい診断を行い、適切な治療を行えること、治療による患者さんのデメリットを最小限にすること、などは医療機関としては必要最低限の要素でありますが、それ以外にもう一つの要素があるとすれば、病気に対して迅速に対応できる体制が整っているかどうか、であると考えます。そういった体制が整っている医療機関のほうが、患者さんの精神的、肉体的負担は軽減されることは確かです。診察のために長時間待つ必要があったり、手術するまで大幅な期間待たされる状況は、必ずしも患者さんにとって好ましい状況ではないといえるでしょう。

先程、血管治療の専門医ということで「心臓血管外科」や「血管外科」を挙げましたが、大学病院を始めとする大きな医療機関の「心臓血管外科」では数多くの「心臓手術」「大動脈瘤などの大血管手術」などをこなさなければならず、限られた手術日を「下肢静脈瘤手術」に割り当てる時間的余裕、人的余裕がない場合もあります。「下肢静脈瘤」になることで死に至る、といったことはまず、ありえません。
大病院ではどうしても「命のやり取りのある」病気が優先されます。「下肢静脈瘤」など、基本的に「命のやり取りのない」病気は、大病院に行ったからといって、正確な診断と適切な治療を迅速に受けることができるとは限らないのです。
むしろ、そういった病気では、診療や治療も時間的に難しい場合がでてくるのです。

最近では、当院のように「下肢静脈瘤」など、限られた病気に特化して専門に扱っている医療機関も多く見られるようになってきました。そういったところでは、「検査」、「診断」、「治療」が一連の流れで迅速に行われることになりますし、専門的なケアも受けていただくことも可能となります。
正確な診断を得て、適切な治療を迅速に受けたい、というご希望があるのでしたら、そういった「下肢静脈瘤の専門」医療機関を選んでいただくのも一手であるかと思われます。